突然ですが、
浴衣を手縫いで仕立てる際、和裁士はどれくらいの長さを縫うかご存知ですか?
一枚につき約8丈(30m)を縫うことになります。
一定の縫い目でひたすら運針する、
その運針の技術を生かした洋服をつくりました。
昨年から、浴衣姿が似合う夏のイベントが少なくなりました。
日常の中で気軽に浴衣を着て楽しんでいただきたいのですが、
浴衣を着ることに対してハードルが高くなってしまったとお感じの方も多いように思います。
そのような中、
「竺仙の反物で洋服をつくってください」というお声を頂く事が増えました。
「夏には浴衣を着たいけれど、着る機会がない」
「日常の中でも竺仙の柄を身近に感じたい」
理由は様々ですが、竺仙のものづくりに魅力を感じていただき、
浴衣のみならず洋服としても着てみたいと言って下さる方々のご要望に、
是非お応えしたいと思いました。
しかし、
伝統的な江戸染浴衣を提供し続けてきた竺仙が
「洋服をつくる」という事の意義は何だろう。
改めて竺仙の役割や存在意義を自問自答しながら、
手探りで洋服づくりを進めてまいりました。
伝統の手仕事が生み出す力を身にまとう喜びを、
もっと気軽に感じてほしい。
染めの職人さんや和裁士さんの卓越した技術を、
もっと多くの人に知ってほしい。
そして何よりも、
コロナ禍にあって不安定な状況の職人さん達に
安心して仕事をしていただきたい。
伝統文化と技術を未来へ伝え残すために。
そんな想いを込めて作った
「ゆかたブラウス」「運針プリーツスカート」です。
浴衣の形をそのまま小さくしたようなデザインです。
こども用の着物にある肩揚げを応用して、すっきりとした肩のタックがアクセントになり、身頃はゆったりとしたデザインになりました。
内側と外側二ヶ所の紐を結ぶだけで着ることが出来ます。
浴衣を縫う技術をそのまま応用して作りました。
和裁士の運針力を堪能できるスカートです。
あえて縫い目が見えるようにプリーツを付けました。
プリーツはおしりの下まで。それぞれの長さをランダムにしていますので、裾へむかって緩やかにふんわりと広がります。
ウエストはゴム仕様で楽に着ていただけますが、プリーツがウエストをすっきりと見せてくれます。
「ゆかたブラウス」
Mサイズ
着丈53cm B:80-86 W:60-68 H:88-94
Lサイズ
着丈56cm B:86-92 W:69-75 H:94-100
「運針プリーツスカート」
ワンサイズ(M-L)
ウエストはゴム仕様 スカート丈83cm
スカート丈などのサイズ変更はご相談承ります。